神様の中心  天照大神


神道では、たくさんの神々様の存在を認めていますが、その頂点に
立っているのが天照大神(あまてらすおおみかみ)です。天照大神
の出生は「日本書紀」による伊弉諾(いざなぎ)・伊弉冉尊(いざな
みのみこと)の間に生まれたとされている説と「古事記」による説が
あります。


「古事記」によると、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)は亡くなった伊弉
冉尊(いざなみのみこと)が恋しく、死者の住むという黄泉(よみ)の国
へ会いに行きましたが、伊弉冉尊(いざなみのみこと)はすっかり変りは
てていて、そこにはウジ虫がいっぱい集まっていました。そればかりで
なく、その周辺には大雷(おおいかずち)などの雷神(いかずちのかみ)
がにらみをきかせているというありさまでした。


さすがの伊弉諾尊(いざなぎのみこと)も、この恐ろしいありさまを見
て、黄泉の国を逃げだしてしまったのです。黄泉の国から帰って、日向
(ひむか)の橘小門(たちばなのおど)でこの「けがれ」を洗い清めた
とき、左目を洗うと、輝かしい光とともに美しい女神が生まれました。

 

 

このとき、光が天地いっぱいに輝いたので、伊弉諾尊(いざなぎのみ
こと)は非常に喜び、特別の神として扱い、この女神を天に在って照
り輝く「日の神」として天照大神(あまてらすおおみかみ)と名付け
たのです。そして、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)は、天照大神(あ
まてらすおおみかみ)に高天原(たかあまはら)を治めるよう命じま
した。

 

 

神様の写真
神様の写真

 

 

天照大神(あまてらすおおみかみ)は、こうして高天原を治める神様
となったのですが、天照というのは、すなわち太陽神のことです。そ
れは大神をたたえた言葉であって、きわめて輝かしいありさまを褒め
たたえるとともに、神様そのものの最高の権威を表すものなのでした。


天照大神(あまてらすおおみかみ)は日の神様とも仰がれ、皇室の
祖先、つまり皇祖神として伊勢の皇大神宮に祀られています。天照
大神(あまてらすおおみかみ)の子である天忍穂耳尊(あめのおし
ほみみのみこと)は、天照大神から瑞穂の国へ降臨することを最初
に命じられた神様ですが、天忍穂耳尊は都合でこの大役を子の瓊瓊
杵尊(ににぎのみこと)に譲っています。


その瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)は、改めて天照大神(あまてらす
おおみかみ)の命を受け、瑞穂の国を統治するために高天原から日
向に降臨しました。


天照大神(あまてらすおおみかみ)から瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)
を経て、その六代目が第一代天皇となった神武天皇です。つまり、天
照大神は皇室の祖神でもあり、また日の神として神々様を統率する最
高の位置にあることから、日本の神様の中心とされているのです。

 

 

 

 

 

神様の二面性

 

神霊には荒々しく猛き面と、柔和な徳をたたえた面の二面があります。

神道はその荒々しい面を荒魂(あらみたま)、柔和な面を和魂(にぎ
みたま)と称しています。


荒魂は動的に作用する神霊で、いわば勇猛、進取の徳をさしています
が、古代では、神様の出現はもっぱら何かの「たたり」であるとか、
「怒り」を人々に示すものというように考えられていました。つまり、
荒魂の活動とみられたのです。


たとえば、大病に冒されたり、火事で焼けたりというような不幸に遭っ
たときは、神様の「たたり」ではないかと思うし、地震や雷、台風など
の天災におののき怯えるときは、神様の「怒り」にふれたと思ったので
す。


和魂(にぎみたま)は荒魂(あらみたま)とは反対に、静的な部分、つ
まり温和、仁慈の徳をそなえた霊魂のことをいいます。大きな神の活動
の奥には荒魂ばかりでなく、優しく慈愛にみちた和魂が存在すると考え
られるようになったのです。これは、一段と進歩した神観念にもとづく
ものなのです。

 

 

神様の写真
神様の写真

 

 

また、和魂(にぎみたま)には幸魂(さきみたま)と奇魂(くしみた
ま)の二種類があって、幸魂は人に幸せを与える神様の霊魂であり、
奇魂は人に不可思議な力を与えてくれる神霊であります。

 

 

けれど、中には荒魂(あらみたま)のみをもつ神様、和魂(にぎみた
ま)のみをもつ神様の存在も認め、それを祀る場合もあります。たと
えば、伊勢神宮の荒祭宮には天照大神(あまてらすおおみかみ)の荒
魂が祀られており、山口県の住吉神社には住吉大神の荒魂を祀ってい
ます。また、奈良県の三輪山の大神(おおみわ)神社に祀られている
大物主命(おおものぬしのみこと)は、大国主命(おおくにぬしのみ
こと)の荒魂であるとされています。


「日本書紀」の神功(じんぐう)皇后の外征に関する部分に、「和魂
(にぎみたま)は王身(きみ)に従ってそのいのちを守り、荒魂(あ
らみたま)は軍の先鋒(さき)となって軍船を導こう」と宣言したと
伝えられているように、荒魂、和魂はそれぞれ別々の使命をもってい
るのです。


これは、荒魂(あらみたま)は主として外部に向かって、神霊の存在
や意思や怒りなどを表すからであります。すなわち、神霊は荒魂、和
魂(にぎみたま)と別々にあるのではなく、一つの神霊には荒魂と和
魂の二面性があるからなのです。

 

 

 

 

神様のいろいろ 

 

日本には古くからある職業に、それぞれに関係する神々様がいらっし
ゃいます。


農業に関する神々様には、宇迦御魂命(うかのみたまのみこと)、豊
宇気毘売神(とようけひめのかみ)がいらっしゃいます。宇迦御魂命
は日本人の主食である稲作に深く関係している神様で、全国各地にあ
る稲荷神社に祀られています。なかでも、京都の伏見稲荷大社、茨木
県の笠間稲荷神社、佐賀県の祐徳稲荷神社は、三大稲荷神社とよばれ
ているほどの尊崇を集めています。


豊宇気毘売神(とようけひめのかみ)は、農業神として最も重んじら
れている神様で、伊勢神宮の外宮・豊受大神宮に祀られています。こ
のほか、農業に関係している神様には、五穀豊穣の神様、穀物守護の
神様、あるいは開拓の神様、田植えや災害除け、害鳥害虫除け、雨乞
いなどそれぞれの神々様が存在して、農作や収穫の加護をしています。

 

 

商業に関する神々様の中には、先に書いていますが、お稲荷さんとし
て知られる宇迦御魂命(うかのみたまのみこと)をはじめ、大黒さん
の大国主命(おおくにぬしのみこと)、恵比寿(えびす)さんの八重
事代主命(やえことしろのみこと)、戎(えべつ)さんで有名な今宮
神社に祀られている蛭子神(えびすのかみ)などがいらっしゃいます。 

 

 

 

神様の写真
神様の写真

 

 

また、日本には古くから刀剣や農具、日用品など金属製品や陶器な
どの工業があったので、それらに従事する鍛冶や鋳物、陶器の神々
様が存在していました。主な神々様には、天目一箇神(あめのまひ
とつのかみ)、金山彦神(かなやまひこのかみ)、火産霊神(ほむ
すびのかみ)、弥都波能売神(みずはのめのかみ)、埴安彦神(は
にやすひこのかみ)、埴安姫神(はにやすひめのかみ)がいらっし
ゃいます。

 

 

漁業の神様としては、大きな鯛をかかえた恵比寿さんで知られてい
る八重事代主命(やえことしろのみこと)をはじめ、海幸彦(うみ
さちひこ)(火照命:ほでりのみこと)、大綿津見神(おおわたつ
みのかみ)などが祀られています。狩猟の神様には、山幸彦(やま
さちひこ)(火遠理命:ほおりのみこと)、大山津見神(おおやま
つみのかみ)がいらっしゃいます。

 


これらは古くから日本にある基本的な産業に関する神々様ですが、
この他にも、生活に密着した職業に関する神々様がいらっしゃいま
す。たとえば、塩や砂糖、醤油、豆腐、肉、菓子、茶、酒などの食
品関係、また、織物や建築、工事、運輸、医療、学問、芸能などと
いったように、細分されたそれぞれの業種にも、神々様がいらっし
ゃいます。

 

参考文献

伊藤聡/遠藤潤/松尾恒一/森瑞江 「神道」

浦山明俊 「神社のしきたり」

阿部正路 「神道がよくわかる本」

 

- 「神様との瞑想」 -

 


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